2009年09月17日

いまさら聞けない?インフルエンザ

新型インフルエンザの流行が本格的になりつつあるようです。

夏の疲れや季節の変わり目という要素も加わって、9月下旬~10月に大流行の予測が

されています。ワクチン接種も今年は数が少ないなど、新型ウイルスならではの問題点も

徐々に明らかになってきました。



では、私たちはどのようにして冬を乗り切ればよいのでしょうか?

新型インフルエンザを予防するには季節性インフルエンザと同様の予防策をとります。

①マスクの着用など、せきエチケットを心がける

②こまめにうがい、手洗いをする

③外出を控え、人込みを避ける(感染した人の1~2m以内では感染の危険)

④ビタミンCなど充分な栄養をとり、ウイルスへの抵抗力を高める



しかし、それでも感染してしまったと考えられる場合はどうすれば良いでしょうか?

これにはインフルエンザの発症の特徴を知っておく必要があります。

インフルエンザの特徴は ⅰ)突然発症する ⅱ)38℃を超える発熱

ⅲ)上気道炎症状 ⅳ)全身倦怠感や関節痛、頭痛 ⅴ)潜伏期間は1~4日

(1~4日以内に感染者と接触)などが挙げられます。特に新型は消化器症状が

多い可能性が指摘されています。

このような特徴に近い症状であれば、最適なタイミングで最寄の医療機関に行きます。



最適なタイミングというのは、簡易検査の特性を考慮する必要があるからです。

検査のキットは発症から12時間以内に測定するとウイルス量が少ない場合に陰性、

つまり感染していないと判断されてしまう場合があります。ですが、少し待って発症から

12時間以上経過してから鼻腔や咽頭ぬぐい液を採取すると、簡易検査の感度以上の

ウイルス量が検出される確率が高いのです。

また、抗インフルエンザウイルス薬の投与が発症から48時間以内であることを考慮すると

発症から12時間以降48時間以内が検査のタイミングとして最適

と考えられています。ただし、周囲の集団発生の状況と症状から臨床診断を下し、

状況判断で薬の投与が必要な場合ももちろんあるでしょう。



検査に要する時間は10~15分程度ですから、比較的手軽に調べることができます。

この検査でインフルエンザウイルスが検出された場合は、タミフルやリレンザといった

抗インフルエンザウイルス薬を投与します。



人類がまだ免疫をもたない新型インフルエンザには、誰もがかかる可能性があります

が、正確な情報の収集、予防の徹底に努め、想定される第二波に備えましょう。

インフルエンザワクチンについては次回に讓ります。


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Posted by まつなみクリニック at 18:00 │一般内科